藩政時代から愛されてきた冬の風物詩藩政時代から愛されてきた冬の風物詩

冬も動物は元気いっぱい!楽しい「雪の動物園」へ

今年で19年目を迎えた、秋田市大森山動物園〜あきぎんオモリンの森〜の恒例イベント「雪の動物園」。雪とたわむれ走り回る姿など、普段は見ることができない冬の動物たちの様子を見学できます。「雪の動物園」の見どころと、合わせて巡りたい周辺のおすすめスポットをご紹介します。

冬期だけの限定イベントがたくさん!

秋田市大森山動物園
1973年開園の秋田市大森山動物園。50年以上、秋田県民を中心に親しまれています。
※写真提供:秋田市大森山動物園
企画広報担当の金大咲さん
秋田市大森山動物園 企画広報担当の金大咲さん。

2023年に開園50周年を迎えた秋田市大森山動物園では、87種類529匹の動物を飼育。「動物と語らう森」がコンセプトで、動物と来園者との距離の近さが魅力です。「雪の動物園」は、2025年2月24日(月)までの土曜・日曜・祝日に開催。ユキヒョウやレッサーパンダが元気に走り回る姿を見ることができるほか、カピバラが気持ち良さそうにお湯に浸かる「カピバラの湯っこ」や、トナカイやポニーが園内を歩く「おさんぽタイム」など、イベントが盛りだくさんです。企画広報担当の金さんに、「雪の動物園」の楽しみ方を聞きました。

「雪の動物園」の楽しみ方♪

カピバラ
のんびりとお湯に浸かる姿に癒やされます♡
※写真提供:秋田市大森山動物園
ペンギン
冷たい水の中でも元気いっぱい!
※写真提供:秋田市大森山動物園
レッサーパンダ
「まんまタイム」ではこんな可愛らしい姿も見られます。 
※写真提供:秋田市大森山動物園
トナカイ
トナカイと一緒に園内をおさんぽしましょう♪
※写真提供:秋田市大森山動物園
キッチンカー
「雪の動物園」期間中はキッチンカーが出店!
※写真提供:秋田市大森山動物園

金さんがオススメする「雪の動物園」のルートは、①カピバラの湯っこ、②ペンギン、③レッサーパンダです。「『カピバラの湯っこ』は、開園して間もなくの10:10から行っているので、まずはここを目指しましょう。お湯に笹や柑橘類を入れて、その時々で『◯◯風呂』に浸かっているカピバラを見ることができますよ。続いて、その向かいのペンギンへ。寒い冬でも元気に泳いでいます。同じ通り沿いにいるレッサーパンダも、元々標高の高い所に生息している動物なので、寒さはへっちゃらです。このルートは入園ゲートから近く、可愛らしい動物が並んでいるので、小さい子ども連れにオススメですよ」。確かに、凍てつくような寒さでしたが、愛らしい動物たちの姿にほっこりと心が温まりました。
そのほか、トナカイやポニーが園内を歩く「おさんぽタイム」、ニホンザルやラクダ、ゾウに直接エサを渡せる「エサやり体験」、レッサーパンダのエサやりを見られる「まんまタイム」、飼育員が動物について教えてくれる「どうぶつ解説」など、「雪の動物園」ではイベントが満載です。「イベントスケジュールはホームページや園内に掲載しているので、気になるイベントは時間をチェックしてください」と金さん。2月11日(火・祝)には、バレンタインに向けた企画も用意しているそう。また、「雪の動物園」期間中、軽食コーナー「森のこまち」は休業していますが、園内「王者の森」近くにキッチンカーが多数出店! その時々で変わる出来たてのグルメを味わえますよ。

飼育員の愛が詰まった掲示物にも注目!

干支展
「雪の動物園」期間中に開催している「干支展」。
掲示物
ヘビにはまぶたがない!など、掲示物で楽しく動物について学べます。

秋田市大森山動物園は、のびのびと過ごす動物の姿はもちろん、飼育員による手作りの掲示物も魅力のひとつ! 「キリンの室内展示場にあるクイズなど、動物について楽しく学べるよう、飼育員が工夫しています。冬期間は、3月の通常開園に向けて、飼育員が新作の掲示物を制作中なので、春を楽しみにしていてください」と金さん。
「雪の動物園」期間中は、「ミルヴェ館」にて、2025年の干支「ヘビ」にちなんだ「干支展」を行っています。ヘビの体の特徴や生態のほか、秋田に生息しているヘビや、秋田市大森山動物園で飼育しているヘビについて紹介しています。思わず誰かに話したくなるような、ヘビの豆知識がたくさんあります!

動物園ならではのグッズも見逃せない!

ZOOショップ
「ZOOショップ」は入園せずに利用できます。先にグッズを買ってから園内を回るのもオススメです。
シュガーキャンディ缶
2024年の人気No.1「シュガーキャンディ缶」1個・550円。コロンとしたキュートな缶の中に、金平糖が入っています。
大森山動物園珈琲
地元「アメヤ珈琲」とコラボしたドリップバッグ「大森山動物園珈琲」1袋・250円。コーヒー豆の生産地に生息している動物をパッケージにしています。
掲示物
「なりきり帽子」1,800円を被って園内を回りましょう♪

「雪の動物園」を満喫したら、ぜひ「ZOOショップ」へ。ぬいぐるみやキーホルダー、お土産に配りたいお菓子はもちろん、オリジナルグッズも充実しています。企業とコラボしたオリジナルグッズは、売り上げの一部が秋田市大森山動物園の運営に役立てられているそう。可愛らしいパッケージの商品は、ずっと手元に取っておきたくなります。
冬の動物たちの姿は、今しか見ることができません。見どころがたくさんの「雪の動物園」に、ぜひ足を運んでみてください。

データ

  • 秋田市大森山動物園〜あきぎんオモリンの森〜
  • 住所:秋田市浜田字潟端154
  • TEL:018-828-5508
  • 「雪の動物園」開催日:2月1日(土)、2日(日)、8日(土)、9日(日)、11日(火・祝)、15日(土)、16日(日)、22日(土)、23日(日)、24日(月・祝)
  • 開園時間:10:00〜15:00(最終入園14:30)
  • 入園料:大人730円、高校生以下無料 ※年間パスポート使用可能
  • HP:https://www.city.akita.lg.jp/zoo/index.html

美しいガラスの世界へ

秋田市新屋ガラス工房
秋田市新屋ガラス工房は、訪れる誰もが、ガラス工芸をはじめとする、ものづくりを感じられる空間です。
工房作家の田中里姫さん
工房作家の田中里姫さん。普段はアートオブジェをメインに制作しています。
ガラスを竿で巻き取り、加工する様子
1,200℃に溶かしたガラスを竿で巻き取り、加工する様子。息を吹き込むと、ガラスがプクーッと膨れていきます。
ガラスを竿で巻き取り、加工する様子
あっという間に形が変わる様子は、ずっと眺めていたくなります。
作品のイメージ
吹きガラス体験で制作できる作品のイメージ。色や形がさまざまで、何を作ろうか悩むのも楽しい時間♪

「雪の動物園」の前後にぜひ立ち寄りたいのが、秋田市新屋ガラス工房です。2017年にオープンした同施設は、地域のまちづくりの拠点として、ガラススタジオとショップ、カフェ、ギャラリーなどの機能を備えています。工房には6名の作家が在籍。今回は、工房作家の田中さんに案内してもらいました。
田中さんが普段制作を行うのが、施設の奥に位置するガラススタジオ。大きなガラス越しに、誰でも制作の様子を見学することができます。毎週日曜(第3日曜を除く)には吹きガラス体験を、毎月第3日曜には手型・足型サンドキャストの体験を実施。「私たち工房スタッフが丁寧に教えるので、初めての人も安心して制作を楽しむことができます。リピーターの方も多いんですよ」と田中さん。制作の様子を見学させてもらうと、1,200℃で溶かされた真っ赤なガラスが、みるみるうちに膨らんだり、温度が下がって色が透明に変わったり、グニャンと柔らかいと思ったらカチカチに固くなったり…。作家の手によって、たちまち形が変わる様子に驚かされます。

ショップやギャラリーでガラス作品に触れて

ショップ
たくさんのガラス作品が並ぶショップ。奥のカフェでは、ガラスの器でスイーツを味わえます。
ガラスのおひなさま
可愛らしいガラスのおひなさまは、気軽に飾れるのがうれしい♪
おひなさま
田中さんが作ったおひなさまは、寄り添う姿が印象的。光が当たるとまた違う表情を楽しめます。
ギャラリーにて開催中の「glass talk」
2月11日(火・祝)まで、ギャラリーにて開催中の「glass talk」。
田中さんの作品「楚々、憧憬」
田中さんの作品「楚々、憧憬」。丸みを帯びたフォルムと、光が当たった時の影が美しいです。

館内のショップでは、工房作家や県内外の作家による作品を展示販売。グラスや器、箸置きなどのほか、季節に合わせた作品も充実します。取材時は3月のひな祭りに向けて、個性豊かなガラスのおひなさまが並んでいました。「ガラス作品は、自分へのご褒美としてはもちろん、贈り物にもピッタリです。これからの時期は例年、送別の品を選びに来る方が多くいらっしゃいます」と田中さん。
また、ギャラリーでは、不定期で展示会やイベントを開催。2025年2月11日(火・祝)までは、工房作家6名による作品展示会「glass talk」を開催中です。工房で制作しながら、自己の作風やガラス作家としてのアイデンティティを追求し研鑽に励む作家たちの、日々の積み重ねを披露する展示会。ショップで展示販売する作品とはひと味違う、6名の1年間の歩みとその成果を見ることができます。3月7日(金)〜16日(日)には、恒例の「お酒を楽しむ器展」を開催予定。工房作家はもちろん、県内外で活躍する作家の作品約600点が並びます。「秋田は『美酒王国』の異名を持つほど酒造りが盛んなので、毎年この展示会を楽しみにしてくれる日本酒好きの方が多いです」と田中さん。
見学や体験、買い物ができる施設で、美しいガラスの世界を体験してみてはいかがですか。

データ

  • 秋田市新屋ガラス工房
  • 住所:秋田市新屋表町5-2
  • TEL:018-853-4201
  • 開館時間:9:00〜17:00
  • 休館日:火曜(休日の場合は開館、翌日休)
  • 入館料:無料
  • HP:https://araya-glass.akita.jp/

老舗の名物ホルモンで満腹に

館の丸食堂
昭和40年創業の「館の丸食堂」。2021年に建て替えました。
代表の佐々木元気さんと母・千恵美さん
笑顔が素敵な代表の佐々木元気さんと母・千恵美さん。明るい親子を中心に、店内はいつも活気に溢れています。
大鍋いっぱいに作るホルモン
大鍋いっぱいに作るホルモン。じっくり煮込んで、寝かせて、味わい深く仕上げています。
大鍋から大鍋へ
大鍋から大鍋へ移し替える時は、お玉ではなく小鍋を使用!
ホルモン定食
ボリューム満点の「ホルモン定食」950円。お腹を空かせて来店しましょう。

お腹が空いたら、今年で創業から60年を迎える老舗の食堂へ。秋田市大森山動物園からほど近い「館の丸食堂」は、早朝から夜まで、訪れる人のお腹を満たしてくれます。代表・佐々木元気さんと母・千恵美さんをはじめ、家族を中心に営む同店。定食や丼物、ラーメンなど幅広いメニューを揃える中、多くの人がお目当てにするのが、「ホルモン定食」です。「ホルモンは自分が生まれる前からの名物ですね。元々は店を始めた祖母が作っていました。オープン当初からあったんじゃないかな」と話す元気さん。現在は千恵美さんが主にホルモンの調理を担当しています。
毎日仕込んでいるというホルモンは、1日に使う量がなんと約80㎏!朝と夕方に半量ずつ作っていくそう。具材は県産豚のホルモンと豆腐のみ。実は玉ネギも入っていますが、煮込んでいるうちにトロトロに溶け込み、完成する頃には形がわからなくなっているそう。4時間以上じっくり煮込み、味噌をベースに醤油などで味付けたホルモンは、甘めで親しみやすい味わいです。「館の丸食堂」は盛りの良さも自慢で、定食のご飯は普通盛りでも約450g! 柔らかいホルモンでご飯をかき込み、最後は煮汁をご飯に染み込ませて味わったら、満腹必至です。

派生メニュー多数!家でも店の味を

ホルモン
甘くやさしい味わいのホルモンは、箸が止まらない旨さです。
卓上の七味やラー油で味変
卓上の七味やラー油で〈味変〉もお試しあれ。
ホルモンカレー
2023年に登場した「ホルモンカレー」800円(ルゥ・ライス大盛り+150円)。専用ルゥの程良い辛さと味噌味のホルモンが溶け合い、絶妙な味わいを生み出しています。
自販機
いつでも購入できる自販機も好評です。

定番の「ホルモン定食」のほか、ラーメン・半ホルモン・半ライスのセットも人気。「ホルモンラーメン」や「ホルモンカレー」など、ホルモンを使ったさまざまなメニューが登場しています。元気さんにオススメの食べ方を聞くと、「七味も良いですが、実はラー油も合うんです。お客さんがどう食べているかはわからないけれど、卓上のラー油が減っているから、使ってくれているんじゃないかな」。実際にかけてみると、甘めのホルモンとピリ辛のラー油が相まって、よりご飯がすすむ味わいになりました。
夕方になると、ホルモンのテイクアウトを求める人が多く来店します。店頭で販売しているほか、店舗向かいの駐車場には冷凍の自販機を設置。夕食のおかずに、晩酌のおともに、家でも「館の丸食堂」の味を楽しめると好評です。「自販機には『ホルモン煮込み』のほか、『ホルモンラーメン』を置いている時もあります。今後は『ホルモンカレー』も出したいですね」と元気さん。頼もしい代表が、老舗の味をたくさんの人に届けてくれます。

データ

  • 館の丸食堂
  • 住所:秋田市浜田字館ノ丸48-2
  • TEL:018-828-2506
  • 営業時間:7:00〜20:00(LO/19:30)
    ※月曜・土曜はイートイン〜15:00、15:00〜18:00はテイクアウトのみ営業
  • 定休日:日曜・第3月曜
  • INSTAGRAM:https://www.instagram.com/tatenomaru/
  • X:https://x.com/tatenomaru

寒い冬でも元気いっぱいの動物に出会える「雪の動物園」は今だけ! 可愛らしい動物に癒やされた後は、アートに触れる「秋田市新屋ガラス工房」や、名物のホルモンを味わえる老舗「館の丸食堂」にもぜひ足を運んでみてください。

※営業時間や定休日などは、2025年1月末時点の情報です。紹介施設の都合により、変更になる場合があります。

記事作成:あきたタウン情報

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