津軽こぎん刺しの歴史は江戸時代までさかのぼります。
津軽地方の冬は雪が多く大変寒いのですが、当時の農民たちは防寒着に使用する「綿」の栽培や、他の地域から買い付けることを禁じられ、麻の着物しか着ることが許されませんでした。
麻は縫い目が荒く通気性が良いので、長く厳しい「津軽の冬」を過ごすのには向いていませんでした。
少しでも快適に過ごすため、麻布に木綿の糸で刺し子を施し補強をした着物を着ていました。
麻布の織り目に対して一針一針布目を数えながらていねいに縫う技法で、幾何学的な模様になったのが津軽こぎん刺し。津軽こぎん刺しの基礎となる模様は約40種類もあります。
津軽こぎん刺しについて教えてくれたのは、弘前こぎん研究所 代表取締役の成田貞治さん。