TRAIN SUITE 四季島を支える想い TRAIN SUITE 四季島を支える想い

Vol.13:JR上野駅 輸送総括助役
内藤 清人の想い

「深遊探訪」の物語の始まりの舞台・上野駅。
万全の環境を整えて、乗車されるお客さまをお迎えしたい。

JR上野駅は「TRAIN SUITE 四季島」の発着駅。毎週月曜日と木曜日には3泊4日コース、土曜日と日曜日には1泊2日コースの列車が13.5番線から旅立ち、そして戻ってくる。
上野駅は「TRAIN SUITE 四季島」の列車だけでなく、首都圏の主要路線も発着するターミナル駅だ。複雑な運行を徹底的に管理し、安全・安定輸送に全力を尽くす。それがJR上野駅輸送総括助役、内藤清人の役割だ。

駅一丸となって安全かつ時刻通りの運行を目指す

私は普段、上野駅に入ってくる列車が定刻通りに発着するよう、駅構内はもとより近隣の車庫がある尾久駅や運行指令室とも常に運転情報を交換しながら、「安全かつ時間通りに出発させる」ことを第一に日々の業務にあたっています。上野駅は山手線や京浜東北線といった、首都圏路線の“大動脈”も通っておりますので、駅の運行管理室では頼りになるスタッフが常に緊張感を持って駅や列車の状況を見ています。今年(2017年)からはこの通常業務に加え、「TRAIN SUITE 四季島」の列車の発着管理という、新しい役割を担うことになりました。

「TRAIN SUITE 四季島」のお客さまは、ご出発前に13.5番線ホームにある専用ラウンジ「プロローグ四季島」にお越しになります。そして列車が出発する約1時間前には専用ホーム(13.5番線)でこれから乗車される列車の入線を出迎えられます。
非常に美しく、優雅な車両なので、列車がホームに入ってくると「わーっ」とみなさま歓声をあげられます。

お客さまが列車にお乗りになると、ホームの駅社員のほか、改札や「みどりの窓口」の社員、メンテナンスにあたる社員や他路線の運転士、車掌など、常時30〜40名、多いときには100名近くもの社員がお見送りをいたします。
出発前には、列車内でお客さまのサービスを担当するトレインクルーや、尾久駅と緊密に連絡を取り、いかに安全かつ時刻通りに列車を出すかに集中するので、緊張の連続です。列車が無事に上野駅から出発するとほっとします。

一生の思い出となる旅のために上野駅として何ができるか

2016年9月から試運転が始まりました。この期間、上野駅の13.5番線のホームに「TRAIN SUITE 四季島」の列車が入ってくるので、通常そのホームに発着する列車をほかのホームへと移動させたり、その列車をご利用いただくお客さまに発着番線が変わるという情報をお知らせしたり、普段から上野駅をご利用いただいているお客さまが混乱されないように配慮しました。デビューまで一瞬たりとも気の抜けない訓練の日々でした。
そしていよいよ迎えた2017年5月1日の「TRAIN SUITE 四季島」デビューの日。一番列車が日の光を浴びて輝きながら定刻通りに出発した瞬間は、私の人生でも忘れることのできない、最高の思い出となりました。運行が始まって約5ヵ月が経った今では、経験も蓄積され、臨機応変にお客さまをお見送りお出迎えできる体制になってきました。

上野駅は1日2000本を超える列車の発着がある首都圏輸送の一大拠点です。そのため、安全・安定輸送のもと「TRAIN SUITE 四季島」を発着させることがお客さまの旅の快適さにつながると考えております。上野駅としてどう環境を整えていくのか、また「TRAIN SUITE 四季島」のお客さまに何ができるか――。直接お客さまと接する機会はありませんが、裏方として日々考え、実践していくことが私に課せられた役割だと思っております。
そして何よりも嬉しいのは、旅から戻られたお客さまが溌剌とした笑顔で「とても楽しい旅だった!」とそれぞれに話しながらホームに降りてこられるお姿を見ること。それが私たちのパワーの源です。ひとりでも多くのお客さまにとびきり素敵な「TRAIN SUITE 四季島」の旅を楽しんでいただき、一生の思い出をつくっていただきたいです。

JR上野駅 輸送総括助役
内藤 清人

[ 文=鈴木伸子 写真=的野弘路 他 ]