メッセージ

社長メッセージ

代表取締役社長 冨田 哲郎

「変わらぬ使命」を果たし続けていくために。

冨田 哲郎  東日本大震災で当社の鉄道施設は大きな被害が発生し、その復旧には、グループ全社員をあげて、また多くの皆さまのご支援を受けながら、取り組んできました。復旧費用も莫大なものになりましたが、全社員一丸となって震災という試練を乗り越えていくなかで、私たちが背負っている責務の重さを改めて実感いたしました。
 震災により、経営環境は大きく変貌しました。復興はまだ道半ばであり、少子高齢化や国内産業の空洞化、地方経済の疲弊など、従来からの課題も震災を契機に顕在化・加速化しています。私たちは、2011年3月11日を「第二の出発点」と位置づけ、鉄道という社会インフラを担う企業として、どのような役割を果たし、何をめざして進化を遂げていくのか、もう一度自ら問い直さなければなりません。
JR東日本グループのコアな使命は変わりません。しかし、社会環境の変化により、お客さまや地域の皆さまから期待される内容・レベルは変化していきます。「お客さまの求める安全で品質の高いサービスを提供する」、そして「鉄道サービス・生活サービスの提供を通じて、地域の発展に貢献する」という使命を、改めて経営の重要な柱に位置づけるとともに、社会的な要請にしっかりと応えることができる内容・レベルとするために、不断の努力を続けます。
また、こうした「変わらぬ使命」を、将来にわたって果たし続けていくためには、グループの持続的成長が不可欠です。激しい変化のなかで、現状にとどまることは後退を意味します。つねに新たな目標に挑戦し続けなければ、成長は成し遂げられないのです。

次代を拓く「イノベーション」で変化に挑んでいきたい。

冨田 哲郎  当社の可能性を広げるには、まず技術革新を徹底的に追求することが必要だと考えています。鉄道は技術がベースになったサービス産業であり、技術分野でのイノベーションがない限り、この事業の未来はありません。とりわけ自営発電所の更新・強化、スマートグリッド技術の導入、蓄電池駆動電車システムの実用化など多角的にエネルギー戦略を展開させ、環境に優しい輸送機関として、鉄道の存在感を高めていくことが大切です。また情報通信技術の目覚ましい進歩を、列車制御システムや設備のメンテナンス、お客さまへの情報提供などに活用していきます。新幹線の高速化にも引き続き取り組んでいきます。今年度末には東北新幹線で国内最高速度の時速320km運転を開始する予定ですが、その後も時速360kmでの営業運転の実現に向け、騒音や圧力変動、地盤振動などの課題の克服をめざし研究開発を進めます。
 二つ目の鍵は、新しい事業領域への挑戦、特にグローバル化です。世界的に鉄道への関心が高まり、各地で多くの鉄道建設プロジェクトが検討されています。こうしたビジネスチャンスに対し、コンサルティング業務に加えて、メンテナンス、オペレーションなど日本が世界に誇れるノウハウを活かした事業展開ができると考えています。また、グローバル化と言っても海外展開だけを考えているわけではありません。経済活動が地球規模化するなかで、グローバルな視点を持って仕事を行うことが当社にもますます必要になります。国内においても、積極的に社外の進んだ技術やサービスを採り入れることにより、内外に開かれた力強い企業グループに育てていきたいと考えています。

人を伸ばし、人を活かす企業風土づくり

冨田 哲郎  当社グループの最大の使命は、国民の皆さまの生活と深い関わり合いを持ち、地域、社会にとって不可欠な事業を着実に運営することだと実感しています。これを支える人材の要件とは「使命感」「責任感」「誠実さ」です。人の為になりたいという崇高な精神や、自分の発想や行動で未来の社会に貢献したいという想いは、若い人なら誰しも抱いていると思いますが、そうした想いに率直であってほしいですね。
 同時に、当社グループは今、改めて企業風土改革に挑んでいます。新たな挑戦に必要なのは、「好奇心」です。企業、地域、国と対象は何であっても、文化の違いに対する知的好奇心を抱いて、理解を進めていく姿勢が大切です。理解が進んだら、そのことに刺激されて、さらに意欲を高めていける、そんな人が成長の機会をつかめる会社へと、JR東日本は進化していくはずです。
 当社グループにおいては、成長のチャンスは自らつかみ取るものであり、また周囲が用意するものでもあります。周囲が用意するというのは、甘やかしでも他人への依存でもありません。メンバー一人ひとりの能力を正しく把握し、それを思い切り引き出そうとする上司や先輩が数多くいることは、この会社の最大の財産の一つです。多くの社員の相互信頼と問題意識の共有によって成り立つ鉄道事業のあり方が、こうした「周囲」を育ててきました。すべてのメンバーが、一丸となってイノベーションをめざすことが、やがては、広く社会から信頼され、尊敬される企業へとJR東日本グループを育てあげてくれるはずです。使命感と責任感、そして好奇心あふれる皆さんをお待ちしています。

ページの先頭へ