


学生時代からずっと鉄道にかかわる仕事がしたいと考えており、前職は地方の鉄道会社でした。保線関係が主な仕事でしたが、軌道検測の臨時列車を走らせるときなどは、自分でダイヤを作成して走らせたり、人手が足りないときは車掌の手伝いをしたりしたこともあります。前職では保線業務だけでなく輸送や営業の知識、経験もあったので、系統を越えた異常時の対応などの場面で、「前職の経験が活かせるかもしれない」、「できればもっと大きなフィールドで自分の能力を試したい」と思い、社会人採用に応募しました。

列車の荷重などにより生じた線路の凹凸を直す大型保線機械「マルチプルタイタンパー」など、JR東日本管内では約470両の保線機械が稼働しています。これらのほとんどは5つのパートナー会社(JR東日本管内の線路工事や検査業務を行う会社)が所有するものですが、JR東日本の営業線内に導入したり、更新、機種変更を行ったりする際にはJR東日本が制定している「保守用車構造等基準(規程)」を満たす必要があります。これを審査、判断し、製作メーカーやパートナー会社に対する技術的なアドバイスを行うのが私の主な業務です。また、保線機械に起因するトラブルが発生した場合、関係支社、関係パートナー会社と連携し、原因究明、再発防止対策を策定し、全支社へ指導を徹底します。これにより保線機械の信頼性を向上し、その機能を最大限に発揮させることで、列車の安全・安定輸送確保、乗り心地というお客さまサービスの向上に貢献しています。

2010年8月から約1年間パートナー会社の田端機械軌道出張所(現・東京機械軌道出張所)の所長として社員のマネジメントや工事原価管理、JR東日本との対応などを担当しました。同出張所は東京100キロ圏における保線機械工事を担っており、連日保線機械が稼働する最重要拠点です。しかしながら、着任当初は小さな機械トラブルが頻発し、機械が稼働できないなどの事態を発生させ、JR東日本、ひいてはその先のお客さまに迷惑をおかけし、出張所としての業務が円滑とはいえませんでした。私は改めて自分たちの仕事が首都圏の安全・安定輸送の要であり、基本を徹底することの大切さを一人ひとりに本音で訴え続けた結果、社員の当事者意識が徐々に目覚め、トラブルが減り、最終的に出張所としての目標も達成することができました。このことを通じて、自ら信念を持ち、自分の言葉で思いを伝えることが、人を動かす大きな力になることを痛感しました。
所属系統における高いスキルを持つことはもちろん、他の系統にも関心を持ち、つねに「お客さまの視点に立つ」という意識を持って仕事に向かうことができる「その道のプロ」を現場長として育成するとともに、育成するために必要な、相手を引きつけることができるコミュニケーションスキルをさらに磨きたいと考えています。
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| 保線機械更新計画の把握 | パートナー会社などの機械導入・更新計画により、導入・更新機械の機能・性能など検討。 |
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| メーカーなどと打合せ | 導入・更新機械に関する機能などについて技術的検討。 |
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| 機能仕様書の審査 | 導入・更新する機械が営業線上で使用可能か当社規程に照らしあわせ審査。 |
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| 型式認定番号付与 | 審査の結果、規程を満たしていることを確認し、型式認定番号付与。支社、関係会社に対して連絡文書発信。 |
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| 現車確認 | 必要により導入・更新された機械の機能・性能について添乗などにより確認。 |
地方の鉄道会社に6年8ヵ月勤務し、主に保守工事計画、保守用車計画、軌道検測のための試運転列車設定、労務管理、部外協議のほか、マルチプルタイタンパーによる軌道整備などの保線業務に従事していました。運転士以外の鉄道業務はひと通り経験しました。
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