最初に就職した運輸会社から転職するとき、今度は人間を相手にする仕事に就きたいと考えた私には塾講師、介護士などいくつかの選択肢がありました。しばらく悩んだ末にグリーンスタッフを選んだのは、仕事のフィールドが広く魅力的だったことが大きかったと思います。
とはいえ、それまでの私は接客や営業の経験がなく、鉄道に関する知識が取り立てて豊富なわけでもありません。期待と不安を胸に受講した入社時研修でしたが、専門知識や技能だけでなく、おもてなしの精神やビジネスマナーなど基礎的なカリキュラムも充実していたおかげで、無理なくついていくことができました。
研修の最初にいわれた「君たちがJR東日本のイメージをつくっていくのだ」という言葉がとても印象的で、今も鮮明に憶えています。
ゼロからのスタートであった千葉駅では、出札・改札の実務が始まってからも失敗や反省の連続でした。くじけそうになる心を救ってくれたのが、同じ駅のグリーンスタッフ同士で自発的に交わしていた"交換ノート"です。仕事上のさまざまなエピソードや情報収集のポイント、勉強法のアイデアなどについて書かれたみんなの言葉に触れるたび、「私には仲間がいるのだ」という安心感と活力が湧いてきました。
1年目は苦労することも多かったですが、信頼できる素晴らしい同期たちに囲まれ、確かな成長を実感できる毎日でした。おかげで2年目の夏を迎えるころには、この仕事に楽しみを感じている自分がいました。そして、それは自然と「JR東日本の広いフィールドで活躍し続けたい」というモチベーションへとつながっていったのです。
2010年の春、私は正社員となりました。出札・改札の業務そのものはグリーンスタッフ時代とほぼ同じですが、意識が大きく変わりました。
これまでは日々の仕事を確実に行うことが第一に求められてきた立場でしたが、これからは私の後に続く後輩たちをリードしていかなければなりません。これから私は、この責任をしっかりと受け止めて仕事をしていきたいと思います。大変なこともきっと多くあると思いますが、そんなときに支えになってくれるのは、1年目に"交換ノート"を交わしていた同期の仲間であると思います。
現在勤務している成田空港駅は、成田空港へのアクセスが主目的であること、発着列車がN'EX(成田エクスプレス)と一部の快速に限られていること、外国人のお客さまが多いことなど、いろいろな意味で特殊な駅といえるかもしれません。
この駅でキャリアを積み重ね、より責任のあるポストを目指したい気持ちと、他の駅で違う風景を見てみたい気持ちが今は半々といったところです。いずれにしても将来、駅に勤める者なら誰もが憧れる「駅長」になるのが、私の夢です。











