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JR東日本からのプレスリリースを年度別に掲載しています。(JR東日本広報部)
 
2002年1月28日
 

ACトレイン試験走行の実施について
-次世代通勤電車の試作車E993系-

 
 JR東日本では21世紀に相応しい通勤電車を目指してACトレイン(Advanced Commuter Train)の開発を進めてまいりましたが、この試験車(E993系)が完成し、間もなく試験走行を開始します。
 ACトレインは、山手線に投入される現在の主力車両であるE231系の次の世代の通勤電車を目標とし、車両構造の大幅なシステムチェンジをはかっています。また、IT(情報技術)を最大限活用して、情報サービスの提供などのサービス向上、輸送の安定性向上、バリアフリーやエコロジーなどの期待される様々なニーズに幅広く取り組んでいます。
 この試験車は、川越電車区に1月18日に配置され、試験の準備などを行った後、2月から走行試験を開始します。
 
この試験車は、連節方式を採用した5両編成で、台車数や主回路機器の削減等の大幅なシステムチェンジを行っています。新しい製造方法(ダブルスキン方式)による車体構造の簡素化、汎用伝送技術の活用による車内配線の削減、直接駆動電動機(DDM)による騒音やコスト低減に取り組んでいます。
 これらの新技術は、2月から開始する走行試験等で見極め、今後の車両へ反映していく計画です。

試験車の主な特徴は以下のとおりです
サービスの向上
列車内に、地上との送受信装置及びサーバを設けたLANを整備し、情報サービス提供に必要な環境を構築しました。情報サービスについては、特急車両用のサービスも想定し、専用端末や個人端末によるインターネットへの接続など幅広い試験を行います。
混雑緩和をはかるため、連節構造と外吊りドア方式の採用により室内を最大限拡幅しました。
輸送の安定性向上
故障しにくい信頼性の高い車両をめざして、機器相互間のバックアップ化をはかりました。
故障時の復旧時間短縮にむけて、機器の自己診断機能を整備しました。
バリアフリー
車椅子利用のお客様の乗降利便性を向上するスロープやステップを設置しました。
視覚障害を持ったお客様のほか、聴覚障害を持ったお客様に配慮したドア開閉案内を行います。
エコロジー
さらなる省エネルギー化にむけて、高効率のDDM方式を採用するとともに、軽量化を推進しました。
リサイクル可能な材料への変更により、ゼロエミッションを目指しました。
 
【ACトレインの概要(別紙)】
1. 外観/ACトレインのロゴマーク/運転室:PDF 65KB
2. システムチェンジ・バックアップ:PDF 136KB
3. サービス向上:PDF 65KB
4. バリアフリー・ユニバーサルデザイン:PDF 65KB
5. ACトレイン編成構成:PDF 64KB