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JR東日本からのプレスリリースを年度別に掲載しています。(JR東日本広報部)
2001年12月27日


山手線に新型車両登場
―ITを活用したE231系電車−


弊社の新津車両製作所(新潟県新津市)で製作しておりました山手線用の新型車両がまもなく登場します。1月7日に新津〜新潟間で試運転を行ったのち回送し、配置区所の山手電車区(東京都品川区)へは1月10日に到着予定です。
JR東日本では、山手線に2001年度末から2005年度初にかけて新型車両52編成572両を導入いたします。
この車両は、既に中央・総武緩行線に導入し好評を頂いている拡幅タイプの通勤電車で、混雑緩和に効果のある車両です。
ITを活用し、車内のお客様に異常時のご案内を含めた様々な情報を提供するため、各ドアの上部に画面サイズ15インチの液晶ディスプレイを2台ずつ設置します。(1編成で192台)
次駅・乗り換えなどの案内放送を自動化するとともに、英語による案内も実施します。
この新型車両572両は、すべて弊社の新津車両製作所で製作します。

【車両の概要】
ITを活用した車内情報提供
(1) ITを活用し、地上から車両へさまざまな情報を送ります。受信した情報をお客様への新しいサービスとして、車内の各ドア上に取付けた2台の液晶ディスプレイでご提供いたします。
(2) ご提供する情報の内容は、向かって左側の画面では、動画広告・文字放送(ニュース・天気予報等)を行い、向かって右側の画面では、次駅・行き先・乗り換え・駅設備案内・ドアが開く方向・輸送障害時の情報などです。輸送障害の情報は、携帯電話で行っているサービスと同様に、リアルタイムでご案内いたします。
(3) 各情報のコンテンツ更新は、人手を介さず無線により書き換えを行います。
(4) 静止画像の文字は高解像度で表示します。
液晶ディスプレイのイメージ
車両の特徴
(1) 従来の山手線車両と比べて車体の幅を広げた車両となり、定員は1編成当たり88名の増となります。
(2) 導入する車両の編成は、現在と同じ11両ですが、スムーズな乗降が可能となる6扉車を現在の10号車の他、7号車にも配置します。
(3) 今回の新型車両導入により、混雑率は約10%程度緩和されます。
山手線新型車両のイメージ(CG)
(4) 空調をフルオート化し、車両毎に季節や混雑の程度に合わせて、きめ細やかな温度調節を実施します。
(5) バリアフリーに配慮し、車両の床面高さを下げています。これによりホームとドアの段差は現在の205系と比べて30mm少なくなり、車椅子での乗り降りも容易になります。
(6) 車椅子スペースを1号車と11号車に設けます。
(7) 車体の軽量化・電力回生ブレーキによる省エネルギー、リサイクル可能なシートクッションの採用や代替フロンの採用など環境対策に配慮した地球にやさしい車両としています。
その他
営業運転開始は、2002年4月下旬を予定しています。