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社長インタビュー

Question 4
ここであらためて震災からの復旧状況と今後の復旧の方針や課題について聞かせてほしい。
Answer
2011年4月時点で不通区間は約400kmありましたが、徐々に復旧を進め、現在は不通区間が約250kmとなりました。今後の復旧にあたっては、安全を確保しつつ、地域全体の復興や「まちづくり」と一体となって進めていく必要があると考えています。費用負担の課題も含め調整事項が多く、相当な時間がかかると想定しています。

太平洋沿岸部の路線については、津波により駅舎・線路・橋けたの流出・埋没等、深刻な被害を受けました。震災直後、約400kmの沿岸線区が津波被害により不通となりましたが、着実に復旧作業を進め、現在のところ約250kmになっています。仙石線や常磐線などは、山側への線路移設工事を含め、鉄道で復旧する方向で進めていますが、気仙沼線・大船渡線・山田線の復旧に関しては、お客さまの安全を確保しつつ地域全体の復興や「まちづくり」の計画策定と一体となって進めていく必要があることから、復旧のあり方も含め、国や関係自治体等との協議を継続中です。

代表取締役社長 冨田哲郎 画像

これらの線区に関しては、鉄道の復旧に対する地元からの強い要望があることは承知しています。ただ、鉄道での復旧には、まずお客さまの安全を確保するための安全対策が不可欠です。具体的には、線路の内陸部への移設や防潮堤の整備、土地のかさ上げなどが必要となります。また、地域のまちづくり計画との整合をとる必要があります。線路の敷設についても、市役所や学校、病院などが整備される場所を考慮しなければ、復旧させても利用する方がいないという事態になりかねません。さらに、鉄道と道路や河川との交差などに関する具体的な協議を行わなければなりません。そして何より、復旧費用の問題があります。膨大な安全対策、あるいはまちづくり計画との整合をとるためには、従前の形での単純な鉄道復旧以上の費用が必要となり、当社だけで負担することは困難です。国や地方自治体による公的支援が不可欠であり、現在議論を行っているところです。

こうした課題の解決には相当の時間がかかると想定されますが、加えて、利用者確保に向けた議論も必要です。現在の不通区間はもともとお客さまのご利用が非常に少ない上、震災の影響により人口減少が危惧されています。仮に鉄道で復旧させた場合でも、その後の健全な事業運営が維持できるかが非常に大きな課題ですので、国や地方自治体とも十分議論しなければならないと考えています。

このような状況を踏まえ、復興までの間、地域の交通を守るという意味で、気仙沼線・大船渡線・山田線について「BRT(バス高速輸送)による仮復旧」を地元自治体に対して提案しました。その後、地元の皆さまの同意を受け、気仙沼線(柳津〜気仙沼間)では2012年8月からの暫定運行を経て12月より、大船渡線(気仙沼〜盛間)では2013年3月より、BRTの運行を開始しました。最新のノンステップ型ハイブリッド車両の導入やフリークエンシーの向上などにより、通学の高校生などお客さまからご好評をいただいています。今後もBRT専用道の区間拡大などにより、さらなるサービス向上を図ります。BRTについては、地方圏における新たな輸送サービスとして注目されており、同時に震災復興の過程で地域においてどのような輸送サービスが地域の交通手段として最もふさわしいかという問題提起にもなっていると思います。引き続き地域の皆さまとさらに議論を行い、震災復興に資する形で地域交通を回復させたいと考えています。

現在の運転見合わせ区間 画像

■ BRT(バス高速輸送)

BRT(バス高速輸送) 画像
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