撮影エピソードEpisode

2016 冬2 ポスター撮影エピソード

常磐線の再開と、
移転した町の文化と歴史をつないでいく新しい駅。

2016年12月10日、東日本大震災の津波により5年9ヶ月の間、不通となっていた
常磐線の相馬~浜吉田間の営業運転が再開されました。
この区間については、沿線自治体の「まちづくり計画」と一体となった鉄道の復旧工事が行われ、
山下駅、坂元駅、新地駅の3つの駅が内陸側に移設されました。
新しく敷かれた線路の周辺は今、新しい町の息吹きにつつまれています。

最初のロケ地は、その移設された駅の1つ、山下駅です。
撮影は、運転再開を象徴するかのように昇る朝日の中で行われました。高架ホームから広がるパノラマと、
抜けるように澄んだ空。早朝の冷たい空気に、撮影にのぞむ松岡さんの凛とした表情が印象的でした。

ロケ日は、運転再開の45日前。駅にいるのは松岡さんと撮影の関係者だけです。けれども真新しい駅舎には、
これからこの駅を利用する人たちの活気が、すでに漂っているような不思議な感覚を覚えました。
新しい駅の移設に合わせて、駅前には地元である山元町の古代からの歴史と文化をたどった巨大壁画も完成しました。
この「Happy やまのもと」と名付けられた壁画は、鎮魂と未来への希望を込めて地元の方々がデザインしたものです。

そして、もう一つのロケ地、相馬駅へ。長らく常磐線の終着駅のようになっていましたが、いよいよ仙台までつながり、
鉄道という地域の人びとの日常が一つ戻ります。その一つが、次の日常の一つにつながり、復興が進んでいくことを望みます。

町をつなぎ、暮らしを運ぶ。1日も早い復興を願う人びとと一緒に、鉄道は走ります。
復旧していく線路で広がって行く新しいパワーを感じに、列車に乗って東北へ出かけてみませんか。