「学生時代に都市計画を専攻していたこともあり、街づくりには興味がありました。都会ではビルの建設など都会で望まれるまちづくりが行われますが、地元でもあり、私自身が生活をしている場でもある国分寺では崖線や湧水を守り、それを活かしながらのまちづくりが必要だと考えたのです」。 |
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そこで高浜さんは、日にちや時間によって使われていない空き店舗やスペースに、移動できる屋台を持ち込むことで、都市を活性化させるようなまちづくりができないかという提案書を作り、地元のまちづくりに詳しい東京経済大学の福士正博教授に相談をしました。そして、その考えに共鳴した福士教授とともに国分寺市に提案を持ちかけたのです。当初おふたりは、駅前の空きスペースで屋台を運営したいと考えていましたが、国分寺市からは一番の観光名所であるお鷹の道周辺を逆に提案されたそうです。 |
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「そのころお鷹の道周辺では、訪れた人が休憩するスポットがひとつもなかったんです。それで2007年の7月から毎週日曜日にスパイスカレーを提供する屋台を始めました。私の妻が飲食関係の仕事をしていたので、その専門性を活かそうと思ったのです。それと同時に、東京経済大学の学生さんが見つけてきた国分寺市の名産品も販売しました」 |
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「東京経済大学・国分寺地域連携推進協議会」に委託された屋台は、飲食や物品の販売だけではなく、道や観光の案内なども積極的に行う「おもてなし事業」として展開し、訪れる人の間で評判を呼びました。その発展系として、湧水園のチケット販売、トイレの提供、史跡地域の総合案内等を行う「おたカフェ」が、2009年秋にオープンすることになりました。 |
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「飲食提供、国分寺逸品の販売も行っていますが、訪れた方々が気軽に休憩して情報交換の拠点となることを目指しています。ですからちょっと休憩したい、道を聞きたいといったご利用だけでも大歓迎です」 |
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おたカフェでは遠方から訪れる人だけではなく、地域住民の方の交流の場になるような活動を積極的に行っています。2010年6月には、周辺住民がおいしいものを持ち寄っての食事会「隣人祭り」が開催されました。このイベントは、近くに住みながらも、あまり交流のなかった近隣住民と地元農家さん、子育て支援団体と親子、サラリーマンや商店主など、立場の違う人々の関係を深めるための第一歩となりました。 |
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「みなさん立場が違うので、おたカフェが仲立ちの立場になれればと。私たちも地元農家さんや商店主、市民活動団体と一歩ずつ繋がりを深めていっているところです」 |
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そうした地域交流が、今回のポスターを生み出しました。撮影にご協力いただいたのは、おたカフェのスタッフのほかに東京経済大学の福士教授と学生のみなさん、地元の農家の方々と多彩な顔ぶれ。それぞれ異なった立場から地域を支え、自然を守りながら町の発展を心から願っている人々ばかりです。 |