|
|
 |
 |
 |
 |
  |
 |
 |
 |
ICカードは、接触式と非接触式の2種類に大きく分けられ、それぞれに長所と短所があった。お客さまがパスケースに定期券を入れたまま自動改札機を通過するには、非接触式のICカードにすることは不可欠であった。
さらにラッシュ時の膨大なデータ処理 (トランザクション)を考えると、読み込み専用のRead Only(リードオンリー)カードからID(カードの固有番号)を読み込み、その都度メインコンピューターとやり取りするシステムでは処理が追いつかない。書込み機能を持たせたRead/Write(リードライト)カードとする必要があると三木たちは考えた。
しかし、当時はまだ非接触式でリードライトできるICカードは実用化されていなかった。製造していたあるメーカーは主張した。「今後想像以上に通信インフラは高速化が進む、そうすると高速ネットワークを経由して中央での処理が可能であるから、リードオンリーでも対応できる」。三木たちは反論した。「JR東日本では、東京圏だけで1日1500万人のお客さまが利用している。お客さまが自動改札機を通過するたびに、膨大なトランザクションが発生する。いくらネットワークが高速化されたとしても実用化するのは無理だ。」度重なる議論の結果、当初否定的であったメーカーもこの説を認め、高速でリードライトできるカードの開発に共同で着手した。
1988年から89年にかけて、メーカーからICカードの試作品が提供されるようになった。三木達はこれらのカードを使用して基礎的な研究を行ない、改良を重ねていった。
その後、三木は(財)鉄道総合技術研究所からJR東日本に移り、ICカードによる自動改札機の実用化に向けて邁進し始めた。 |
 |
|
 |
|