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CSRの取組み

トップメッセージ 〜地域に生きる。世界に伸びる。

 私たちJR東日本グループは、2012年10月に「グループ経営構想Ⅴ 〜限りなき前進〜」を策定しました。この経営構想において、コンセプトワードとして「地域に生きる。世界に伸びる。」を掲げ、私たちに課された「変わらぬ使命」を果たし続けること、そしてそのうえで、「無限の可能性の追求」に挑戦することを経営の柱としています。

 私たちは、東日本大震災の経験を通じ、「地域との絆」や「社会から寄せられる期待の大きさ」を実感し、社会的インフラを担う企業として、使命感を持って社会の期待に応えていくことの重要性を改めて胸に刻みました。

 「グループ経営構想Ⅴ」策定から3年近くが経過し、経営構想の基本理念は、現場も含めて当社グループ内に確実に浸透しています。そして、グループ全社員一人ひとりの行動とチームワークで、具体的な成果を創出し、「地域に生きる。世界に伸びる。」という理念の実現をめざします。

変わらぬ使命

 私たちにとって、「変わらぬ使命」とは、「安全で品質の高いサービスの提供を通じ、地域の発展に貢献すること」にほかなりません。地域の皆さまから寄せられるご期待に応え、当社グループの拠って立つ基盤とも言える「地域からの信頼」をより確固たるものにしなければなりません。そのため、当社グループは、会社発足以来、一貫して「安全」を経営の最重要課題と位置づけ、安全性の向上に取り組んでいます。

冨田哲郎の写真

 しかしながら、2015年4月に山手線神田〜秋葉原間で電化柱が倒れ線路を支障する重大インシデントを発生させ、皆さまに多大なるご迷惑とご心配をおかけいたしました。このことを踏まえ、当社管内の全電化柱を対象に緊急点検を行いました。また、このような事態を二度と発生させぬよう、鉄道安全推進委員会に鉄道事業本部長を主査とする検討委員会を設置し、事実関係の調査、背後要因を含めた原因の究明を行うとともに、設計・施工におけるリスク管理および技術支援体制の強化のため、電力技術管理センターを新設するなどの対策を実施しております。さらに、全ての現業機関において緊急安全総点検を実施して、全社を挙げて安全上の弱点を洗い出し、これを克服すべく取り組んでいます。今後とも、信頼の回復に向け、全力を尽くしてまいります。

 これからも私たちは、「グループ安全計画2018」のもと、安全意識の徹底、安全に対する日々の行動と挑戦を通じ、社員一人ひとりが力を伸ばすとともに、職場・系統を越えたチームワークでその力を結集し、「究極の安全」をめざします。これまでと同じ原因による「事故の一歩手前の事象」の再発防止に努めることにより、当社グループに原因があり、鉄道の運行や保守のしくみのレベルアップにより防止できる事故の完封につなげます。また、首都直下地震などに備えた総額3,000億円の耐震補強対策のほか、近年被害が大きくなりつつある大雪や豪雨、強風などの自然災害への備えを固め、「災害に強い鉄道づくり」を着実に推進します。さらに、踏切障害やホームからの転落など「社会との関わりが密接な事故」のリスク低減に向け、踏切支障報知装置の増設や山手線をはじめ他線区の駅へのホームドア整備を進めます。

 「安全」と並ぶ、私たちの重要な使命は「サービス品質改革」です。しかし、2015年4月以降、架線切断やケーブル焼損に伴う輸送障害により、お客さまに多大なるご迷惑をおかけいたしました。同年4月からスタートした「サービス品質改革中期ビジョン2017」のもと、「輸送品質の向上」と「お客さまに優しい鉄道サービスの追求」に取り組み、輸送障害の再発防止や異常時の適切な対応に努めます。また、日本の人口減少が避けられない中で、将来にわたり鉄道需要を喚起することが必要であり、2015年3月の北陸新幹線金沢開業や上野東京ライン開業などによる鉄道ネットワークの拡充を最大限に活かし、今後とも鉄道利用の一層の拡大をめざします。さらに、地域間の流動拡大を図るため、2016年の北海道新幹線新函館北斗開業に向けて着実に準備するとともに、東京圏ネットワーク充実の一環として、2020年度の中央快速線等へのグリーン車サービス導入の準備を進め、着席ニーズへの対応を図ります。加えて、将来の航空旅客の増加に対応するため、羽田空港アクセス線構想の具体化に向けて、既存の鉄道ネットワークなどを活用しつつ、事業スキーム等の検討を進めます。

 「地域に生きる」私たちの重要な使命は、「地域の発展に貢献すること」です。そのための取組みとして、東京、新宿、渋谷、横浜、千葉および仙台などの大規模ターミナル駅のみならず、地方中核駅においても「駅を中心としたまちづくり」を進め、地域の核となる駅とその周辺の機能を高めて、まち全体の魅力を引き上げることにより、新しい流動を生み、地域活性化につなげます。特に、品川駅周辺エリアにおいては、当社の車両基地から創出される用地を活用し、国や東京都等と連携しながら、まちづくりの検討を進めています。その核として田町〜品川間に新駅を設置し、2020年の暫定開業をめざすとともに、国際的に魅力のある交流拠点の創出を図っていきます。

 また、地域産業の活性化に向け、農林漁業の「6次産業化」として地産品の掘起し・加工・販売に一体的に取り組み、株式会社JRとまとランドいわきファームにおいて生産に向けた準備を進めるなど、「のもの1-2-3」プロジェクトを積極的に展開します。

 さらに、東日本大震災により被害を受けた地域の復興全般に貢献するため、「ふくしまデスティネーションキャンペーン」の開催を踏まえた観光流動の拡大や、気仙沼線・大船渡線で運行しているBRT(バス高速輸送システム)のさらなるサービスの充実に取り組みます。加えて、インバウンドも含めた観光立国推進に向けて、クルーズトレイン「TRAIN SUITE 四季島」の運行開始の準備や「東日本版ゴールデンルート」構想の具体化を進めます。

無限の可能性の追求

 こうした「変わらぬ使命」を果たし続けることに加えて、「技術革新」と「グローバル化」の観点から、「無限の可能性」を追求します。

 鉄道は「環境にやさしい輸送機関」と位置付けられていますが、ハイブリッド車や電気自動車、燃料電池車など、対抗輸送機関である自動車のエネルギー・環境技術の進歩には目覚ましいものがあります。「鉄道の進化」の実現に向けて、外部の開発力や知的財産を活用する「オープンイノベーション」の考え方を取り入れ、さらなる技術革新を図ります。

 地球環境問題への対応として、「国連気候変動枠組条約締約国会議(COP)」において、地球温暖化対策の新たな国際的枠組みの検討が進められていることも踏まえ、「創エネ」、「省エネ」および「スマートグリッド技術の導入」の観点から集中的な取組みを進めています。「創エネ」では、太陽光・風力・地熱・バイオマスなどの再生可能エネルギーを積極的に導入します。特に、2014年11月の青森県八戸市のバイオマス発電事業会社への経営参画や、2015年3月の秋田県潟上市の太陽光発電所の運用開始に続き、東北地方を中心として風力発電事業を展開するJR東日本エネルギー開発株式会社を2015年4月に設立するなど、「北東北」を再生可能エネルギーの拠点にすることをめざします。「省エネ」では、様々な環境保全技術を取り入れた「エコステ」モデル駅の整備など、さらなる深度化に取り組むとともに、「架線レス化」に向けた交流区間乗入れ用の蓄電池駆動電車の導入準備や、余剰電力の有効活用に向けた研究を進めます。「スマートグリッド技術の導入」では、駅へのエネルギーマネジメントシステム(EMS)の導入を進めるほか、回生電力の有効利用に関する研究を継続し、早期実用化をめざします。

 そのほか、ICT活用によるメンテナンス業務の革新に向けて、モニタリング装置のモデル線区への導入を拡大することにより、故障の予兆把握や事前対処を行うとともに、故障発生時の迅速な復旧やコストダウンにつなげます。また、駅遠隔操作システム導入などにより新たな駅業務体制を構築するとともに、無線式列車制御システム導入により輸送システムの変革に取り組みます。さらに、現場第一線の社員による技術革新を加速させるため、推進体制の充実や人材育成の強化を図ります。

 グローバル化については、海外で多くの鉄道プロジェクトが検討されており、車両製造、メンテナンスおよび列車運行など、私たちの持つノウハウを活かして事業展開を図ります。具体的には、タイ・バンコクのパープルラインの車両供給・メンテナンス事業への参画や、インドネシア鉄道事業者への技術支援の深度化を進めます。今後も積極的に社員の活躍のフィールドを海外に広げるとともに、グローバル人材の育成に力を入れていきます。

今後に向けて

 私たちJR東日本グループは、これからも全社員一丸となり、安全で品質の高いサービスの提供を通じて地域の発展に貢献するとともに、技術革新やグローバル化への挑戦を続け、地域の皆さまとともに「新たな未来」を切り拓いていきます。

東日本旅客鉄道株式会社 代表取締役社長
冨田哲郎

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