貸切タクシーで銚子の魅力をぐるっと探訪!
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「貸切タクシーでめぐる銚子絶景の旅」を体験してきました。銚子といえば漁港の町?そんな程度の知識でしたが、行ってみたら目からウロコ!

海辺の絶景はもちろん、伝統工芸からグルメまで、銚子の魅力をたっぷりお伝えします。

花のお江戸のトレンドに銚子で遭遇!

東京駅から「特急 しおさい1号」に乗車、銚子まで2時間弱の列車旅。車窓を流れる景色が少しずつ田園風景に変わり、わくわくと旅気分が高まりますね!銚子駅からは総武本線に乗り換え、隣駅のJR松岸駅へ。最初の目的地、「銚子ちぢみ伝統工芸館」へ向かいます。

特急 しおさい1号
駅から歩いて5分。大きな看板文字が目印

銚子ちぢみは、藍染が美しい木綿の織物で、千葉県の無形文化財にも指定されています。江戸時代発祥の伝統織物で、漁師の妻が夫の無事と大漁を祈りつつ、家内工業として織られたのが始まりなのだとか。今は漁港で有名な銚子ですが、当時は利根川から江戸へ物資を運ぶ海の玄関としても大いに栄えていました。東北地方のお米や銚子の醤油と一緒に、利根川で江戸へと運ばれた銚子ちぢみは、江戸っ子の粋な着流しとしてもてはやされたそうです。

時代の西欧化にともない、いつしか生産が途絶えてしまったそうですが、昭和20年代に松岸町にある布団屋の主人・常世田真次郎さんの手によって再興。現在は三代目の常世田真壱郎さんがその伝統を受け継ぎ、「銚子ちぢみ伝統工芸館」において、貴重な資料の展示や反物・小物の販売、銚子ちぢみを使った藍染め体験教室などを通して、その普及に取り組んでおられます。

貴重な資料や江戸時代の織物も展示

銚子ちぢみ一番の特徴は、さらりとした肌ざわりのよさ。その独特の風合いを生み出すのが、普通より強く撚(よ)りをかけて糊(のり)止めした撚糸(ねんし)で、右撚りと左撚りと2種類つくった糸を緯糸(よこいと)として交互に織り込みます。織り上げた布はお湯につけて糊を落とすと、緯糸の撚りが戻ろうとして布が縮み、表面に緻密な凹凸ができます。この凹凸はシボと呼ばれ、銚子ちぢみならではの風合いを生み出すとともに、夏は涼しく、冬は温かい、衣服の生地として優れた機能も発揮するのだそうです。

撚糸の撚りが戻り、布を洗うと2/3の幅に

この撚糸をつくるには専用の機械が必要ですし、複雑な織りと洗い上がりの生地整形など高度な技術も欠かせません。普通の織物より数倍も手間ひまがかかるそうですが、この技法でなければ銚子ちぢみの味わいは生まれないそうです。

銚子ちぢみが出来るまでの工程や歴史などは、館内のDVDでわかりやすく解説してくれます。館内には銚子ちぢみの反物がいろいろ展示されていて、手にとることもできます。藍色の縞模様は太さや色が微妙に違っていて、江戸っ子に愛されたのも頷ける粋なデザイン。カフェエプロンやトートバッグにしてもおしゃれかも!と、1人楽しい創造も膨らみます♪

銚子ちぢみで、藍染め体験に初挑戦!

銚子ちぢみについて一通りお勉強したところで、いよいよ藍染め体験に挑戦。染める布はもちろん銚子ちぢみ。ハンカチ布に、箸と輪ゴムを使って絞りの柄をつくります。

まずは広げた布の中心に箸の頭をあて、箸を包むようにハンカチを握ります。この時、染め上がりが均等になるように、ハンカチのひだをなるべく細かくしてまとめるのがコツ。真ん中よりやや下のあたりと、その1センチほど上のあたりに輪ゴムをかけます。

輪ゴムを強くひっぱりながらかけるのがコツ
輪ゴムをかけおわった状態

先端部分2、3センチは×印に交差するよう、きつめに輪ゴムをかけていきます。藍で染めた時に、輪ゴムをかけた部分が白く抜けて柄になるという仕組みで、絞り染めの技法を応用したもの。3本の輪ゴムを全てかけ終わったら箸を抜きます。メリハリのあるキレイな柄に染め上げるには、藍が染まりやすいように一番上と二番目の輪ゴムの間のふくらみをなるべく広げておくのがポイントだそうです!

エプロンとビニール手袋をお借りして、絞りの工程を終えた布をもって藍甕のある中庭へ。工房に準備もありますが、手袋は1回で染まってしまうので、ご用意可能な方はご持参されることをおすすめします。すみません、私は持参しなかったのですが……。

藍甕のフタを開けると発酵したにおいが漂います。緑がかった青色の染液に30秒ほど布をつけ、まんべんなく染まるよう、持つ場所を変えたり、軽くもんでみたりします。

甕のなかに落とさないよう気を付けて
次第に鮮やかな青色に

布を引き上げた瞬間は薄い緑色ですが、ギュッと絞って空気にさらすと、みるみる鮮やかな青色に!この色の変化が不思議で、見ていて本当に楽しい!クセになりそうです♪ 染液につけては空気にさらす。この作業を4回くり返します。空気にさらすとき、甕の縁や手のひらに打ち付けると良いそうです。

染めた布は酢酸の甕につけて色止めをします。輪ゴムをはずして広げてみると、きれいな柄が浮かび上がりました!藍の色も鮮やかで、自分としては大満足です♪ 仕上げに水洗いして酢を落とし、布の両端を軽く引っ張って形を整えたら完成です。

極細の縞柄がおしゃれ!

藍染め体験で染め上げた銚子ちぢみのハンカチは持ち帰ることができます。最初のうちは色落ちしやすいので、洗濯は他の衣類と別に行うようにしましょう。館内には銚子ちぢみの小物がいろいろとありましたが、私は縞柄の可愛らしいがま口に一目惚れ。いつか着物も仕立ててみたいな、と夢もふくらみます

貸切タクシーで“東洋のドーバー”屏風ケ浦へ

藍染め体験を終えて「銚子ちぢみ伝統工芸館」を出ると、タクシーがお出迎えしてくれます。ここから先、銚子の景勝地を案内してくださるのは銚子タクシーさん。運転に注意しなければいけないマイカーとは違って、思う存分、車窓から雄大な海辺の景色を楽しめるのもタクシードライブの醍醐味! 冬晴れの抜けるような青空のもと、まずは屏風ケ浦へと向かいます。

銚子タクシーは創業80有余年の老舗

屏風ケ浦のビューポイント、銚子マリーナで出迎えてくれたのは、銚子ジオパーク推進協議会認定ガイドの内匠五月枝(たくみさつえ)さん。ジオパークとは、地球(ジオ)と公園(パーク)を組み合わせた言葉で、地球の魅力を楽しみながら学べる場所をいいます。日本には43のジオパークの地がありますが、銚子もそのひとつ。なかでも約300万年前の地層が10㎞にわたって続く屏風ケ浦は、銚子ジオパーク最大の見所なのだそうです。

屏風ケ浦は35〜50メートルの断崖絶壁が屏風をたてたように海岸線に続く屏風ケ浦。英国のドーバー海峡にある断崖の景勝地、ホワイトクリフになぞらえ“東洋のドーバー”とも呼ばれています。2016年に国の名勝及び天然記念物にも指定された、銚子が誇る絶景の地です。お隣の旭市まで延々と断崖が続くパノラマはまさに圧巻!壮大過ぎてカメラにおさまらないのが悔しい……。

崖上には風車が並び、銚子らしい景色
屏風ケ浦の地層について書かれた案内板

屏風ケ浦の概要について伺ったあとは、断崖の地層を間近に見られる遊歩道へ。屏風ケ浦の海は波が高く、なんと1年に1メートルという早さで海岸が削られてきたそう。「そのまま浸食が進むと、銚子はいつの日か島になってしまいますね」と笑いながら話す内匠さん。でもご心配には及びません。50年ほど前に防波堤が設けられ、屏風ケ浦の浸食はとまっているそうです。いま歩いている遊歩道はその防波堤の上に設けられているのです。。

目の前にあるのは、約300万年から40万年前の地層が海底から隆起したもの。火山灰層の白い断層を見ると、西側に向かって地層が傾いているのがわかります。この地層はずっと西まで続いており、東京の中心部のあたりでは、なんと約3000メートル下まで潜り込んでいるそうです。海の底であった地層に土砂が堆積して出来たのが、この関東平野なのです、!

間近に見る断層は迫力満点!
図解を使ってわかりやすく解説
銚子が島に見える? 360度、ぐるっと銚子を見渡そう

屏風ケ浦を後にして「地球の丸く見える丘展望台」へ向かう途中、タクシーの車窓からは、犬のような形の「犬岩」が見えます。この「犬岩」には、奥州に逃げ落ちる途中で義経が置き去りにした愛犬が岩になった、という伝説もあるそう。灯台のある犬吠埼もこの犬の鳴き声が聞こえたことに由来する名前だそうで、なんだか切ない……と思っていたら、ふと気づきました。戌年にちなんで「犬」スポット巡りするのもおもしろいですね!

約1億5千年前のジュラ紀の地層で出来ている犬岩
銚子は春キャベツの産地として有名

温暖な気候に恵まれた銚子は、日本一の春キャベツの産地。車窓の景色を海から大地へ転じると、緑のキャベツ畑に真っ白な風車が点在する美しい風景が拡がります。

車窓の景色を楽しむうちに、タクシーは「地球の丸く見える丘展望台」へ到着。千葉県北東部で一番高い愛宕山の頂上にあり、屋上の展望台からは360度の大パノラマが楽しめます。一段高くなった展望台にあがり西の方角を眺めると、先ほど下から見上げた屏風ケ浦の絶壁が壮大なスケールで広がります。この屏風ケ浦と利根川に挟まれて地形がくびれているため、銚子が周りを海で囲まれた島のように見えるのが不思議。屏風ケ浦の浸食が進めば「銚子が島になってしまう」という、内匠さんの言葉の意味がよくわかります。

カーブした地平線を見て地球が丸いのを実感
6年連続水揚げ量ナンバーワン!銚子の海の幸を堪能

ちょうどお腹も空いてきた頃合いで向かうのは、銚子の海の幸を堪能できる「ウオッセ21」。銚子は黒潮と親潮がぶつかる豊かな漁場で、「銚子漁港の水揚げ量は7年連続で日本一なんですよ」と胸をはる運転手さんの言葉にも納得。銚子の海の幸を食べるぞ!と、期待に胸をふくらませて施設内へ入ります。

水産物卸売りセンターには、銚子港で水揚げされた新鮮な魚介類がいっぱい。「銚子で多く水揚げされるのはサバとイワシ。缶詰もおすすめですよ」という運転手さんの言葉通り、銚子のご当地缶詰を取り揃えたお店を発見! 大人気のサバカレーとイワシカレーをはじめ、色々な缶詰を手に入れて大満足です。缶詰なら傷む心配もないし、お土産にもぴったりですね。保冷剤や宅急便の用意もあるので、鮮魚も安心して買うことができますよ。

お待ちかねのお昼ごはんは、施設内にあるシーフードレストラン「うおっせ」へ。こちらでは、銚子の新鮮な魚介類を使った、和洋の料理がいただけます。数あるメニューのなかから私が選んだのは、一番人気の海鮮丼。ネタが新鮮なのはもちろん、マグロやブリは脂がのってとろけるようだし、私の好きな貝類もたっぷり。美味しく完食させていただきました♪

岬の先端に立つ白亜の塔、犬吠埼灯台へ

お腹が満足したところで、タクシーツアー最後の目的地の犬吠埼灯台へ。澄んだ青空に真っ白な灯台が映えて本当にきれい。ふと視線を下へおろすと、あれ?ミニチュア灯台? 実は、2012年のホワイトデーに設置された白いポストで、ここで手紙を出せば願いが叶う?ともいわれる、女性に人気のスポットだそうです。灯台の展望台へは、九十九段の階段出上がります。さきほど食べた海鮮丼のカロリーを消化すべく、がんばってのぼりました♪ 

関東最東端にある犬吠埼は初日の出の名所
銚子電鉄で途中下車、美味しい甘味を発見!

タクシーで巡る旅はここでおしまい。お世話になった運転手さんに別れを告げ、銚子電鉄の犬吠駅へ向かいます。灯台から10分ほど歩くと可愛らしい駅舎が見えてきます。

銚子電鉄は、銚子から港のある外川までのわずか6.4㎞を走る超ローカル列車。一時は経営の危機に陥りましたが、副業の「ぬれ煎餅」の売上げによって廃線を免れたお話が有名。銚子名産の醤油がしみ込んだ「ぬれ煎餅」は私の大好物! 犬吠埼駅には専門の売店があって、色々な種類の「ぬれ煎餅」を買うことができるのが嬉しいですね。

犬吠駅から銚子駅までは20分足らずの電車旅。せっかくですので、銚子駅のふたつ手前にある観音駅で途中下車してみました。お目当ては今川焼の「さのや」さん。駅名にもある観音様のすぐ裏側にあり、創業明治40年という老舗です。

ぱりっと焼き上げた薄皮が香ばしく、ほくほくと炊かれた餡は豆の旨味がじんわり。これはもう、未体験の美味しさです。皮に使われるのは小麦粉と水だけ。100年以上変わらない、昔ながらの美味しさを守り続けているのですね。

古き良き風情のある店内
ぎっしり詰まった黒あん。白あんも美味

知る人ぞ知る伝統織物の素晴らしさに触れ、タクシーで絶景スポットを巡り、新鮮な海の幸と老舗の甘味処まで堪能した今回の銚子巡り。グルメからカルチャーまで、魅力がもりだくさんの旅でした。

かつて利根川の水運で栄えた銚子は、江戸文化と深い繋がりがあることも知って興味津々。次は歴史探訪を目的に街歩きを楽しんでもいいな♪と、すでに次の旅を計画中です!

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