名水の湧く久留里の城下町散策とトマト収穫のジューシーな体験

名水の里として近年話題の久留里で、城下町の散策とトマトの収穫を体験してきました!

ノスタルジックな街並みと、清らかな水&みずみずしいトマト。心ぽかぽか、カラダいきいきのとっておきな1日になること間違いなしです!

房総半島の中心まで列車でのんびり

旅の出発はJR内房線の木更津駅から。ここで単線のJR久留里線に乗車します。そして房総半島のほぼ真ん中に位置する久留里へ。

冬の久留里線の車窓はとてもおだやかで、両側には田んぼが広がっています。田植えの季節や、稲穂が実ったころにはまた違った景色が楽しめそう。そうそう、久留里線はSuicaなどのIC乗車券を使えないのですが、車掌さんが車内をまわって精算してくれる姿が旅情を誘います。

久留里線
駅のベンチもお城型でかわいらしい

のんびり揺られているうちに、久留里駅に到着。列車は緑と黄色のコントラストがポップで、軽やか。ホームには、少し小振りなベンチがあって、よくよく見ると、これがお城の形に。さすが、城下町久留里ならではの演出ですね。

久留里は、君津市の中央に位置していて、かつては久留里城を要する城下町でした。古い町並みやお店など、今もところどころにその面影を残しています。その久留里城は駅から歩いて30分ほどということで、最初に町並みを散策することにしました。

久留里駅

まずは情報収集のために観光案内所へ。地図をもらいつつ、見どころを教えてもらいます。なかでもおすすめなのが久留里の水と武家の道。久留里は街のあちらこちらにわき水が出ていて、自由に汲むことができます。久留里の水は「平成の水百選」にも選ばれている清らかな水。観光案内所の前の水場で喉をうるおしてから出発です。

ちなみに、観光案内所の奥には鉄道コーナーがあって、古い案内板や列車関連の道具などを展示しているので、ちょっと覗いてみるのもおすすめです。

観光案内所の鉄道コーナー
わき水を汲める水汲み広場
江戸時代から昭和まで、レトロ満載の城下町を散策

駅前の広場から北にあがってすぐにぶつかるのが国道410号線。国道とはいえ、2車線の道で両側に商店が連なっています。東に歩いて行くと、さっそく古い構えの金物屋さんが見えてきます。タイムトリップしたようなまちの風情にワクワクしながらさらに歩くと、酒造所の看板を発見。実は久留里には古くからの酒造所が今も何軒か残っているのです。そのうちの1つの吉崎酒造(よしざきしゅぞう)さんにお邪魔してみました。なんと創業は寛永元(1624)年! 千葉県では最も古い酒蔵です。

木村屋金物店
寛永元年創業の吉崎酒造

久留里はお米と水がいいから酒造りが続いているそうですが、そもそも久留里には大きな川があり、物流に便利だったことから人が集まってきたのだそう。そんなお話を伺うと、つい欲しくなってしまいます。街歩きをしたあとに、もう一度立ち寄って「吉寿(きちじゅ)」の純米吟醸酒を買ってしまいました。地元のモノを買うのも「コトたび」の醍醐味ですね!

「吉寿」の純米酒と純米吟醸酒

さらに東へ進むと、民家の玄関口に水場があります。こちらも「久留里の名水」の一つ「高澤家(たかさわけ)の名水」。個人宅の水場ですが、一般に開放しているので、ここでもひと口お水をいただいて、さらに歩きます。

今度は国道を離れて、北にあがる道へ。ここは、「武家の道」とも呼ばれています。というのも、江戸時代には武家屋敷が建ち並んでいて、新井白石(あらいはくせき)の居宅もあったとか。
古い門構えの家を覗いていたら「カメラ?」という声が。地元の方がいらしたので、「このお宅古そうですね」と聞くと、江戸時代の医師の住まいだったと教えてくれました。ほんの少しでも、地元の方と接することができると、街歩きはグッと楽しくなります。

高澤家の水。自噴している自然の名水
江戸時代には武家屋敷が並んでいた通り

真勝寺は1540(天文9)年に開かれた古刹(こさつ)で、江戸時代の久留里藩主・黒田直養(くろだなおたか)の墓があります。境内の池にカエルが多く生息していたことから、「カエル寺」とも称され、本堂前にはカエルの形をした木魚が置かれています。ちょっと叩かせていただくと、音は「ケロケロ」ではなく、「ポクポク」でした(笑)。

真勝寺
「無事カエル」「家が湧きカエル」と願いを込める
円覚寺の五輪塔

次に訪ねた円覚寺には、千葉県最大の五輪塔(ごりんとう)があります。このお寺を開いた土屋忠直は父の代まで武田家に仕えたものの、武田家が滅亡し、長じてから徳川秀忠に仕え、久留里城主となりました。その土屋家のお墓が五輪の塔です。

久留里城から眼下の街並みを一望 

最初の国道に戻って駅に向かう途中の店先に、ずいぶんと古いかき氷機を発見。写真撮影の許可をもらおうとしたら、ご主人がなんとお宅の中も案内してくれました!明治20年前後に建てられた住宅で、調度品も昔のままに残っています。大きな金庫や電話室も昔ながらの姿そのままに存在感を発揮。こちらは、現在は「まちなみ」という休憩所をやっていて、休日などは訪れた人を迎えてくれているのだそう。久留里の街の皆さんは、ほんとにあたたかくて、お人柄にも昔ながらのおだやかさが感じられました。

明治の家を案内してくれた葉山陸夫さん
大がかりな金庫。隣には電話室が

さて、少し足を伸ばして久留里城へ向かいます。駅からは徒歩で30~40分ほどですが、時間によっては、あらかじめタクシーを予約しておくと安心です。

久留里城は、戦国時代には里見氏が治めていましたが、小田原の北条氏との攻防を経て、大須賀、土屋、黒田氏が徳川の命を受けて入城し、藩主として久留里を治めてきました。
現在の天守閣は昭和54(1979)年に再建されたもので、三層建てになっています。上層階のまわりは回廊になっていて、久留里の街を一望できます。季節によっては、桜や紅葉、そして君津の花・みつばつつじも楽しめるそうですが、冬枯れの山々も味わい深いもの。都市の喧噪を離れて、里山の風景にしみじみと浸りました。

久留里城
久留里城天守閣
薪窯(まきがま)ピッツァのランチに舌鼓

久留里の城下町をたっぷり歩いたので、お腹も減ってきました。

ランチをいただく「カズサの郷 愛彩畑」とトマト収穫を体験できる「カズサとまとガーデン」へと向かいます。ツアーでは、11時40分頃に久留里駅から送迎車が出るので、それまではガイドさんと街歩きを楽しみましょう。

カウンター席からはピッツァの薪窯が見えます

さて、今回のツアーでいただくのは、カズサの郷 愛彩畑の中にある「PIZZAMAN KURURI」の「薪釜ピッツァ」、もしくは「トマトカレーセット」のいずれかをお好みで。ピッツァは通常メニューの数種類の中から選べるとのことで、今回は人気のマルゲリータをチョイス。この日の前菜は生ハムとカリフラワーやかぶのピクルスとにんじんのサラダ。ピクルスのほのかな酸味にますます食欲を刺激されて、早速マルゲリータをいただきます。一切れ持ち上げようとしてビックリ!たっぷりのトマトとチーズがとろ~りと落ちそうになるくらいとろけています。あわてて口の中に入れると、これまたビックリ!!モッツァレラチーズとトマトの甘み、こだわりのシシリア岩塩が口の中でギュッとあわさって、豊かな味が広がります。 このピッツァにのっているトマトはその名も「ぜいたくトマト」。デパートの食品売り場などで販売しているブランドトマトです。どうりで味がしっかりしているわけですね。

ツアーのランチメニュー
ピッツァは一枚一枚、オーダーごとに作る
窯の奥でピッツァが焼き上がる

「ピッツァに用いるトマトは隣接するカズサとまとガーデンで栽培しています。焼くと甘みが出るんですよ。野菜も地元の野菜を使っています。旬の野菜を使ったメニューも季節ごとに出しています」。こう教えてくれたのは、ピッツァ職人“ピッツァイオーロ”の佐伯隼平(さいきじゅんぺい)さん。ここでは毎朝生地を作って、薪窯で焼き上げます。ぜひ焼いているところを見たいので、追加で一枚焼いてもらうと、生地をこねて、広げて、具材を乗せて、窯に入れるまで、あっという間の手際のよさ。窯の中を除くと、炎がメラメラと揺れていて、ピッツァがいい焼き色に変わっていきます。

PIZZAMAN KURURIの薪窯では、新鮮な野菜の風味をそこなわないよう、薪にナラやクヌギなどのにおいが移りにくい木を使用しているそうです。うれしいことにPIZZAMAN KURURIはピッツァの持ち帰りもできます。せっかくですから、ランチのあとにもう一枚! 久留里の味を持ち帰りましょう。

摘み立てトマトを持ち帰っても、食べてもOK。トマトの収穫体験

腹がいっぱいになったところで、カズサとまとガーデンへ移動して、トマトの収穫を体験します。さーて、どれから摘み取っていこうかな~と迷っていると、「このあたりがいいですよ」と代表取締役の吉田和徳さんが教えてくれました。食べ頃できれいな形のトマトがなっている箇所を教えてくれるので、安心して摘み取れますね。なかには、まだ青みの残るうんと若いトマトを食べてみたいというお客さんもいるそうで、いろいろなトマトを選べるのも収穫体験ならでは。

とはいえ、トマト好きとしてはやっぱり、食べ頃をいただきたいので、吉田さんのお薦めにしたがうことに。ピッツァでもおいしかったぜいたくトマトはもちろん、黄色のミニトマト「フルーツイローEX」や、実がたくさんなる「トゥインクル」など、次々と摘み取らせていただきました!

「実を引っ張らないで、実を持って茎を軽く折るようにすると簡単に取れますよ」と吉田さんからアドバイス。確かに、するっとトマトが摘み取れて気持ちいいくらい。

全部で6000本のトマトを栽培
摘み取りはトマトの実を持って軽く上方向に折るようにします。

ツアーでは、袋がパンパンになるまでトマトを入れて持ち帰れます。すぐに食べたいという方には、ハウスの中にテーブルも用意。私もさっそく味見しちゃいました。ぜいたくトマトはかじったとたんに果汁がジュッとあふれて、ちょっとあわてましたが、これぞ、摘み立ての味!実がしっかりしていて、すこーし、野菜本来の青っぽさが残っている、採れたての味を堪能できました。

新鮮なトマトは色鮮やか

ツアーでは午後2時過ぎに久留里までの送迎バスが出ます。それまでの時間、カズサの郷 愛彩畑で地元の食材をお買い物。なかなかお目にかからないぜいたくトマトやミニトマトを、これまたついつい購入。

久留里のお水に、お酒にトマトにと、重~いおみやげがいっぱいですが、同じくらい旅の思い出もいっぱいとなりました。

収穫の途中でパチリ。まだまだ入ります
食べ頃を教えてくれた吉田さん
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