鮮やかなコスモス畑とフルーツのおいしさに感動!
香取に秋の恵みを訪ねに

江戸から明治にかけて、利根川の舟運で栄えた千葉県香取市。風情あふれる小江戸の町並みが有名ですが、実はフルーツ王国でもあるって知ってました? 特に秋はイチジクをはじめ、ブドウや梨など旬を迎えるフルーツがいっぱい! 水郷を彩る満開のコスモスと遊覧舟、そしてスイーツタルト作りと、心躍る秋の旅を紹介します。

秘境駅から秘密の花園へ! 「コスモスまつり」は見どころ満載

佐原駅でJR鹿島線へと乗り換え、十二橋駅で下車します。高架を走るローカル線の窓からは、ゆうゆうと流れる利根川や田園風景が広がり、のどかなムードにほっこりします。十二橋駅から徒歩5分の与田浦でコスモスまつりは開催されます。

単線列車に揺られて鉄橋を渡り、のどかな田園に囲まれたホームへ
水郷に架かる12の橋が近いことに由来する駅名
高架駅の階段下には駐車場

十二橋駅から徒歩5分の与田浦でコスモスまつりは開催されます。

稲作が盛んな水郷地帯で、風にそよぐ稲穂
種まきを終えたコスモス園

敷地面積3㏊の広大なコスモス園があり、NPO法人が街おこしの一環として与田浦コスモスまつりを始めました。この秋で14回目となります。シーズンにはピンクやオレンジ、黄色など色とりどりの可憐なコスモスが300万本も咲くそうです! お花の摘み取りができるほか、高架橋を走る列車とコスモスの写真が撮れるスポット、もぎたてイチジクや地場野菜などの販売もあり、毎年1万人以上が訪れる、香取市の風物イベントです。

秋風にそよぐコスモス越しに電車が走る、フォトスポットは要チェック

今年は9/15(土)~10/14(日)9時~16時に開催。初日には先着250名に新米こしひかりのプレゼントやおらんだ楽隊の演奏、餅つき大会、昔遊びの体験など、イベントが盛りだくさんです!  

濃淡ピンクのコスモスのほか、幸せの黄花コスモスも
つきたてのお餅は格別
昔懐かしいサッパ舟で、水上さんぽを楽しむ

コスモス園の場所は、与田浦川のほとり。舟乗り場があり、コスモスまつり期間中は特別に遊覧舟が運航します。ここから「水郷佐原あやめパーク」まで、約20分の水上移動が楽しめます。「この辺一帯は、利根川と支流の常陸利根川に挟まれた広大な水田地帯。『与田浦』とは、土砂が堆積してできた砂洲に取り残された小さな湖のことです。細い水路で利根川、常陸利根川とつながっているんですよ」と、水郷佐原観光協会事務局長の増子さんと副会長の石毛さんが説明してくださいます。今は道路として整備されている地帯も、昭和30年代までは水路があり、家と家、家と田んぼの間を小さなサッパ舟で行き来していたのだそう。まさに水郷だったんですね。

コスモス会場目の前の桟橋から、出発
エンジン付きの小さなサッパ舟

「水郷佐原あやめパーク」までは広い川を通り、目の高さに迫る水面が陽差しにキラキラと反射しています。時速は約20kmほど。手こぎよりもスピードがあるので、水面越しの心地よい風を全身で感じつつ、時折かかる水しぶきが爽快です。

この辺一帯は元々海だったそうで、水辺の雄大さを実感
橋の下をくぐり抜けるのは、ちょっとしたスリル
橋の上では釣り人の姿もちらほら

約20分で、発着所が見えてきました。舟を降りると目の前が、「水郷佐原あやめパーク」です。この発着所からは、女船頭さんが操るサッパ舟の遊覧「加藤洲十二橋めぐり」も楽しめるので、時間がある時に体験してみてください。

赤い屋根が目印の発着所
降りれば「水郷佐原あやめパーク」がすぐ
もぎたてイチジクの、フレッシュなおいしさを初体験!

次に、水郷佐原あやめパーク発着所から車で5分の増田農園のイチジクを紹介します。

ここ、香取市与田浦では、昭和40年代に土地改良が行われる前は、各家庭や水辺でイチジクの木がたくさん自生していたそうなんです。昔ながらのイチジク栽培を復活させようと、平成21年に「香取市イチジク研究会」が発足。現在は4件の農家さんが、丹精込めたイチジク作りに取り組んでおり、“甘くておいしい完熟イチジク”は、香取市を代表する特産品となっています。

直売所では、採れたてのイチジクが箱詰めされてズラ~リあります! 赤褐色にふっくらとした独特の形がなんとも愛らしいです。

青々とした葉っぱが茂るイチジク畑
青い実が赤く色付き、完熟してから収穫される
増田農園の直売所
1パック4~5個入り500円で販売

イチジクのヘタの部分を持ち皮をむくと、白い実が現れ、一口かじると……柔らかな口当たりと桃のような甘さが口いっぱいに広がって、みずみずしくておいしいです! 中の赤いツブツブは種かと思いきや花なのだそう。ゼリー状のトロトロした部分とプチプチ弾ける食感が相まって、たまりません!
イチジクは不老長寿の果物と言われ、ポリフェノールやミネラルなど優れた栄養成分が豊富です。美肌やアンチエイジングなど、女性にうれしい作用もいっぱい。香取市のイチジクの旬は8月~10月までとのこと。今だけの貴重な味覚を味わってみてはいかがですか。ちなみに「増田農園」さんへの立ち寄りは、旅のプランには含まれていませんが、要予約で完熟イチジクの摘み取り体験も行っているので、機会があればぜひ行ってみてください。

手で持つとずっしり重みを感じる
かじると赤いツブツブがトロリ
わくわくのフルーツタルト作りに挑戦♪

旅のプランのクライマックス!フルーツタルト作りを紹介します。「水郷佐原あやめパーク」園内の「cafeアイリス」では、香取市のおいしい農作物を使ったスイーツ作り体験を季節ごとに行っており、今回で3回目。春は千葉のブランド苺・アイベリーを使ったミルフィーユ作りを開催し、大盛況だったそうです。

イベント開催時のみ営業する「caféアイリス」
教えてくれるのはシェフの上地さん

シェフの上地さんがお手本を見せてくれながら、丁寧に教えてくれます。用意してくれた食材は、レアチーズタルトの生地、イチジク丸ごと1個、カスタードクリーム、そして飾り付け用のソースと木イチゴ、ハーブです。まずはイチジクを包丁でカットします。

食材や調理器具、お皿など必要なものがテーブルに用意
まずは上地さんが実演
柔らかいので手早く切るのがコツだとか
見よう見まねで挑戦
上が先生。美しいクシ切り!

次は、カスタードクリームをタルト生地の上に絞り、切ったイチジクを立てかけるように並べていきます。イチジクが柔らかいので難しいかなと思いましたが、水分があるのでくっついてうまく重なってくれました。

クリームを中央に小高く絞る
クリームの周りにイチジクを並べていく
並べたイチジクの上に、艶出し用の水飴を刷毛でぬったら、イチジクタルトの完成です!崩れないよう優しく塗る

仕上げのデコレーションは、お皿のキャンバスに、カスタードソースと、スポイト状の容器に入ったアプリコットソース&イチゴソースで、自由に絵柄を描きます。カスタードをサッと落とすと、まるでしずくのような形になります。さらにアプリコットとイチゴのソースでドットを描き、つまようじでシュッとひっぱると、ハートが連なったような模様が出現します!

ポンポンとソースを落としていく
2色のソースがまるでハートの連続模様に

私も創造力を働かせて、「コスモス畑」をテーマにトライ。カスタードで畑を作り、イチゴとアプリコットで花びらをつくり、仕上げにタルトに木イチゴとハーブをトッピングして……完成です♪ どうでしょう、上手くできたでしょうか? 途中から、園内で働く若き女性船頭さんも、タルト作りに参戦。彼女の作品もご紹介します!

2色のソースで花びらを表現
女性船頭さんの作品は、流れるフォルムとドットがステキ

そしてお楽しみの試食タイムは、コーヒーか紅茶を選べます。サクサクのタルトと甘酸っぱいレアチーズ、イチジクの甘さが三位一体となって、絶妙!絶品!です。自画自賛? いえいえ、食材がいいからです。

完熟イチジクのおいしさをタルトが引き立てる

今回の旅のプランでは、「コスモスまつり」で摘み取ったコスモスのしおり作り体験もできます。思い出を形に残せるのは、うれしいですよね。
そして体験後は自由解散。「水郷佐原あやめパーク」は、約8㏊の広大な敷地に島や橋、水面などが配され、昔懐かしい水郷の情緒が味わえるので、散策することもできます。「cafeアイリス」では地場産品も販売。さらに園内ではイベント期間中、イチジクのほかブドウや梨、サツマイモなど旬の農産物も販売されるので、香取のおいしい味覚をお土産にお買い求めいただけます。

ハナショウブ田ほか、遊具のあるエリアも
天日干しの落花生や老舗の高級ごま油などが
秋が旬の梨も期間中は園内で販売
大粒のブドウをお土産に
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